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深い愛情をもって、守られていることは知ってる
けれど、それが決定的な執着の証というわけでもなく。
ただただ、彼がもてあます日常をうめるためのものだということも、私はきちんと知っている。
でなければ、傍にいれるはずもない。
執着を受けるなんてとんでもないことだった。
私を愛すなんて、とんでもない酔狂で。狂った出来事だと思う。少なくとも、日常で起こりうる出来事ではない。
(この手は腐った肉と、妄執の血でどろどろです)
それは別に悲観することではないけれど、当たり前に事実だった。
けど、それを知らない振りして笑顔を振りまく趣味はなかったし。だからといって、それを理由に泣いたてみせたりするのは、無様だと思った。
そういえば同じような道を、戸惑いながらも。それでも歩く友人に聞いてみたことがある。
「まだ、怖い?」
突然の言葉に面食らったよう、数度の瞬きをする彼に…なんでこの人はこんな小動物的なんだろうとかおもう。
ウサギっぽいよ。にんじん、もぐもぐあげたいカンジ。
「……怖いぜ」
苦笑とともに呟いたあと「でも、大丈夫」と彼は続けた。
夕暮れの教室。どちらがどちらの教室にたずねたのかなんて、忘れた。
久我っちは、机の上に座ってた。
好きなイチゴポッキー片手に、窓の外を見てた。そのあと、凝視してる私に気がついてポッキーを一本差し出した。
「お前は?」
手よりも先に、口が出て。差し出されたポッキーに噛み付いた私に久我っちが聞いた。
もぐもぐと、口の中でクッキーを噛み砕きながら考えるふりだけした。
「怖いほうが、いい」
飲み込んで答えた。そして顔を見合わせて少し笑った。
けっこう、お互い様だった。
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